病気になってもいっぱい遊びたい

私達は、病院で子どもと遊ぶボランティアです。退院してからも出会いの場を大切にしています。

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寄付のあり方について

2010年3月7日 SVP-Tokyoのネットワークミーティングに参加してきました。

寄付の在り方についてとても考えさせられました。

SVPはソーシャルベンチャー・パートナーズの略。この会では「社会的な企業家をパートナーたちが集まって応援しますよ!」というもの。会員はパートナーと呼ばれ「私たちの投資を社会にリターンしてください」という気持ちで一口10万円の会費を払って加入します。

パートナーは一人10万円を提供するのですが、10万を高いと思うかどうかは人によるでしょう。

実は私は今とても貧乏ですが、以前、公務員をしていたことがあります。そのときは元気に働けて安定した仕事があって有り難いという気持ちから年収の○%ときめて寄付をしていました。辞職するまでその寄付の習慣は続きました。当時は「多忙で社会貢献できないのでせめてお金で」という気持ち・・・。

殊勝な心がけですね、というものではありません。私自身が10代で両親を亡くし、養護施設で育ち、多くの善意に支えられて成長することができました。社会の恩に何かで貢献したいという気持ちはいつももっていました。不況で厳しい社会にあって、安定した仕事があったり、恵まれた環境にいる、そういう方は自分にできることで社会貢献をしたい!そういう方って、少なくないと思います。

ただ寄付の仕方がSVP-Tokyoはとてもユニーク。寄付者(パートナーと呼ばれる会員)があつまってファンドを作ります。すると額は大きくなります。80人いたら800万円になります。そうなるとかなりな事業が出来るというわけです。企業などの助成金と違うのは「お金」だけでなく「人」の支援がつくこと。SVP-Tokyoは助成先を「投資協働先」と呼びます。

たとえばある団体が一人のカリスマ性をもった人に支えられているとして、その人がいなくなったら団体が消えてしまうということがないように、誰もが継げてシステムとして広がり、地方や次世代にも受け継がれるように、普遍化させるまで面倒をみます。今回は投資協働先の「マドレボニータ」の報告がそれでした。「マドレボニータ」はNPO法人になってからわずか2年足らずの団体ですが、すばらしい成果を報告してくださいました。

NPO法が98年に出来てようやく12年。今4万近いNPOがあると言われています。NPOを動かす常勤の年収は170万円程度と言われ、これでNPOは広がるんだろうか?と思うこともありますが、時代はNPOを必要としています。金だけでなく、知恵も出し合って社会をよくしていこうというSVP-Tokyoの支援の在り方、「日本人も捨てたものじゃないなあ」という気持ちで雨の虎ノ門を後にしました。理事長坂上