病気になってもいっぱい遊びたい

私達は、病院で子どもと遊ぶボランティアです。退院してからも出会いの場を大切にしています。

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退院した子どものお家に遊びにいったボランティアたち

10月17日(日曜日)

今年3月に入院し、10月に退院した10歳たっちゃんちに遊びに行きました。

都心から離れて森や畑が広がるおうちです。7人のボランティアと患者家族もさそって総勢15人で出かけました。

たっちゃんは個室からほとんど出ることができず、病室では手作りの魚釣りゲームや立体の絵本の工作を作ったり、

それが行くたびに増えました。この間、20人くらいのボランティアが関って遊びました。

たっちゃんが「僕のウチにはウサギがいるよ。馬もいて、学校のみんなも遊びにくるんだ」。

新宿から、電車とバスを乗り継いで2時間ちかく。ご家族はこのような道のりを毎日通われていたんだと思いました。

「まさか身近でこんな病気にかかるなんて」とお母さん。

退院してからは教育の問題に直面しているそうです。

入院中は養護学校の訪問教育を受けることが出来たのに、

家に帰ってきたら、感染等の問題で通学は難しい状態。

学校は「身体障害ではないし、前例がない」との解釈で、

県の教育委員会や特別支援学校の話し合いがまとまらず、

私たちが伺った翌日からようやく学校の先生が来ることになるという話でした。

たっちゃんは穏やかな性格で学習意欲も高く、努力家でした。

厳しい闘病生活を乗り越えやっと家に帰ってきたら、1カ月以上も宅待機だなんて―。

それはどんなに孤独な環境だろうかと思いました。

私たち遊びのボランティアは入院中の子どもたちが少しでも楽しめるように遊びを運んでいます。

今回の訪問でお母さんやお父さんのお話しから退院後の子どもの環境も考えさせられました。

病気と闘ってがんばった子どもが学校生活に戻るまで、

教育や福祉の地域格差がないようにと思いました。

ボランティア・保育園保育士・なっちゃん