病気になってもいっぱい遊びたい

私達は、病院で子どもと遊ぶボランティアです。退院してからも出会いの場を大切にしています。

過去のブログはこちら

退屈で死にそう 助けてっ!!

10月のとある日のこと。事務所に電話。

「もしもし、病気の子どもを応援するボランティアさんでしょうか?」

「はい、そうです」

「うちの息子が交通事故で骨折しましてね、小学1年生なんですが、A病院に入院しているんです。もう20日になります。たぶんあと10日くらいで退院ですが、足以外は元気なもので、車いすで病棟の廊下を暴走したり、看護師さんの仕事をじゃましたり、病院が困っているっていうんです。付き添いをずっとつけてくれ、でないと安全を約束できない、他の患者の迷惑にもなるから退院させるっていわれたんです。骨もちゃんとついてなくて退院させられたら困るんです。本人は動きたくて「退屈で死にそう~って。小児科でなくて大人の整形の個室なんです。それでボランティアさん、来てもらえませんか?うちは自営業なんで、できるだけ付いていますが、下に二人子どもがいて保育園の送り迎えもあるし、24時間はつけないんです。夜は寝るまでシッターをつけているし、土日も日中は交代で誰かがついています。お金もかなり使って、へとへとで私もう、どうしていいか…」

「事情はお察しいたしますが、でも突然言われて、はいと行けるボランティアはいませんよ。これから探してもたった10日の間ですぐ見つかるかどうか。それにボランティアも毎日誰かがつけるってわけにはいかないし。お子さんとボランティアの相性もありますしね」

いえいえ、うちの息子は人が大好きで誰かそばにいてくれたらいいんです。人見知りなんてしません。お願いします!!」

たまたまその病院の近くの大学生がいたので声をかけたところ、「週に2回くらいなら行けそうだ、合わせてください」ということで親子と学生をマッチング。

結局10日の間に5回ボランティアが遊びにいきました。

以下は一緒に遊んでくれたボランティア松岡くんの感想を紹介します。コーディネーター坂上記

K君、退院おめでとうございます。入院生活は、K君にもお母さんにとっても辛いものだったと思いますが、順調に回復していることを嬉しく思います。病院という慣れない空間では、大人でも精神的に窮屈な気持ちになるものですが、その中でK君はよく頑張ったと思います。完治するまで、あと少しは車椅子が必要な生活でしょうが、自宅に帰ったら治りも早くなるのではないでしょうか。

10月15日に初めて遊びに初めて伺ってから5回の訪問でした。お役に立てたかどうかはわかりませんが、僕自身も楽しい時間を過ごすことが出来ました。ポケモンカードやオセロ、紙飛行機、色んな遊びをしました。いろんなことに興味があるのに感心でした。これからも、面白いことに積極的に取り組んでください。ただ、「これからは、無茶をしてケガをすることのないようにね」

僕は大学が病院の近くなので、通院の時偶然お会いするかもしれません。その時は、声を掛けてください。1日でも早く、元気に走り回れる日が来ることを祈っています。遊びのボランティア松岡

「なんて素敵なボランティアなんでしょう。今は子育てで余裕はないけれど、子どもが大きくなったらぜひ参加させてください。こういうボランティアがあるなんて知りませんでした。私はフランス語が得意なので語学のボランティアが必要なときは声をかけてください。短い間でしたが、ボランティアさんが遊んでくださって、子どもも楽しい時間を過ごせてとってもありがたかったです」Kママ。