病気になってもいっぱい遊びたい

私達は、病院で子どもと遊ぶボランティアです。退院してからも出会いの場を大切にしています。

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病室で絵画教室

4月16日(土) ボランティア:イクコ (元造形教室主催)& 村上(大学生・福祉学科)

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たくさんの太い筆や細い筆から筆を選んで絵を描いていくB君と遊びを支えるボランティア

今日は、造形教室の元先生、イクコさんと一緒に遊びました。画用紙大の厚紙や絵の具・筆・スポンジローラーを出し、ベッドが汚れないようにビニールシートを敷いたり新聞紙を敷いたりとイクコさんが手際よく準備。

いつもミニカーやパズルを持って行って遊んでいたので、今日のBくんは「何が始まるの?」と少々戸惑い気味。

イクコさんが「今日はね、この絵の具を使って好きなものを描いてみようよ」

この誘いにBくんは「手が汚れるよ」と点滴ルートを巻いた包帯を心配。

「大丈夫。スポンジローラーや筆を使えば汚れないのよ」と伝え、早速お絵かきスタート。

用意された絵の具は白赤青黄黒の5色。約束事は「黒は最後に使おうね」だけです。

最初はBくんの好きな黄色の絵の具を出してスポンジローラーにつけると用紙にのせて一周。

「山手線みたいになったね~」

「今度は2つの絵の具を混ぜてごらん。どんな色になるかな」

赤と青の絵の具を混ぜると「紫になった」。

青と白を混ぜたら・・・「水色だ~」。「じゃあ、そこに黄色を混ぜたらどうなる?」

「緑になった。でもちょっと違う緑だけどね」

赤と白を混ぜたらピンク。どんどん新しい色が生まれてきます。

太い筆細い筆を上手に使って用紙いっぱいに自由に描くBくんの大きな瞳がキラキラしています。

そろそろ黒が登場です。黒と白を混ぜたらねずみ色に。「ねずみ色だからねずみを描く」。4歳のBくんは色がちゃんとわかっています。病気になる前は「お絵かき教室に通っていたんだ」と教えてくれて、「だから色のこともわかってるし、こんなに上手に描けるんだね~」と納得。

描き終わると今度は、ボンドを使って緑やピンクの小さなアルミカップなどを用紙に貼っていくと立体感がでてきて完成です。私たちが片づけをしていると手伝ってくれたり、絵の具がついてしまった手を洗ったり。

最後のお片づけまできちんとしてくれました。 

Bくんはがんの治療で今年2月に入院。厳しい検査や治療が続いていました。こんな楽しい90分が過ごせてよかったなと思いました。村上記