病気になってもいっぱい遊びたい

私達は、病院で子どもと遊ぶボランティアです。退院してからも出会いの場を大切にしています。

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まほうのランプ15周年感謝会に参加して」

2013年12月7日(土) 14:00~17:00  

順天堂医院の遊びのボランティア「まほうのランプ」の15周年感謝会に、講演に招かれたガラガラドンの坂上和子代表と一緒に伺いました。

まほうのランプは、ガラガラドンの元メンバーだった積田由紀子さんと数人のメンバーが順天堂医院に移って新たに立ち上げたグループで、いわばガラガラドンの姉妹みたいな存在です。現在では約60名のメンバーで毎週土曜日に内科・外科・脳神経外科であそび、毎週金曜日に学習(内科・外科)の活動を行い、さらに病院職員による歌の時間のお手伝いもしているとのことでした。

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まほうのランプを新規で立ち上げて、15年もの長きにわたり、中心になって活動を支えて来られた積田さんが、今年3月、15周年を待たずして天国に召されました。あまりに大きな存在を失ったまほうのランプは、活動を続けていくにはどうしたらいいのか、そもそも活動を続けられるのかを皆で話し合い、再スタートを切ったばかりです。

祝賀会ではなくて感謝会としたのは、メンバーのほとんどが活動が軌道にのってからの参加で、軌道にのせるまでに時の慣習を破ってまで道を開いてくれた方々、また毎週楽しみに待っていて下さる患者さんやご家族の方あっての活動なので、再スタートに当たり改めて感謝の意を示したいとの思いからだそうです。

遊びのボランティアらしく、会場は様々なバルーンで装飾され、手作り感満載の温かい雰囲気に満ちていました。

坂上さんは最初に、病院のボランティアのあり方について次のように話されました。

「病院ボランティアはいろいろな形がありますが、私たちは病院の外に組織を作り、病院と協働する関係を作ってきました。それはボランティアの自主性があってよいことかと思いますが、しかし自分たちの手でボランティア組織を運営するというのは大変なことです。コーディネーターの役割というのはとっても重要で、組織を運営していく力がいります。(ガラガラドンがどのように組織化しているのかについては佐藤からお話しさせていただきました)

入院している時、かなり切羽詰まったお母さん達がいらっしゃいます。私たちがお子さんと遊んでいると、「朝から何も食べていませんが、ちょっと買い物にいっていいいでしょうか」などと、言われ、遊び相手がいることで、親御さんははじめて安心して病室から出ていけます。そういうことが非常に付き添いの家族から感謝されます。こういうボランティアが病院にいてくれてありがたいって。つまり、ボランティアの存在は病院の評価を上げるということです。

だから病院の職員の方々もボランティアの評価というのをしっかりと認識していただけると、ボランティアのモチベーションもうんと上がるんじゃないかと思います。

でも、そのためには、大勢の力が必要で、それをまとめり、スキルアップのためにはお互いに情報を交換して、勉強会をすることも必要です。

まほうのランプさんは大きなトップを失って混沌として、今は混乱にあるでしょうけれども、やり方は積田さんと同じようではなくてもいいと思います。自分たちの出来る力量で、今いる人たちで今出来る形でつないでいけばいいと思います。積田さんの志を継ぐということは、この活動を絶やしてはいけないということです。そのことを私は新代表の伊藤さんに伝えました。

無くすことは簡単ですが、次に立ち上げるのは非常に難しいのが病院です。今この時代は、核家族がほとんどで、ひとり親も増え、家族機能が脆弱になっています。だからこそ、遊びのボランティアはとても大切な活動です。ぜひ、みなさんで力を合わせて頑張ってほしいと思ってます。今、この会場を見まわして、かわいらしい装飾や手作りお菓子がならんで、皆さんの温かい気持ちが会場にあふれています。これを見ながら、あーこれからもまほうのランプは20年25年というふうに続いていくんじゃないかなと思います。そういう意味では積田由紀子さんにもありがとうですし、皆さんにもよろしくお願いしますという気持ちでいっぱいです。」

親しかった同志である積田さんを亡くされ、坂上さんにも万感あふれる思いがあったようです。

講演のあとは会場の後ろで、手作りクッキーやお菓子や飲み物をいただきながら懇親会がありました。

ビンゴゲームの景品も手作りだったりして、ボランティアらしい温かい会でした。

まほうのランプの皆さま、15周年おめでとうございます。

今後も末永くご活躍をお祈りしています。 ガラガラドン一同 記録:佐藤みどり