病気になってもいっぱい遊びたい

私達は、病院で子どもと遊ぶボランティアです。退院してからも出会いの場を大切にしています。

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第2回全国小児病棟遊びのボランティアネットワークの開催

第2回全国小児病棟遊びのボランティアネットワーク

1 日  時 平成26年2月16日(日) 午後10時半~16時

2 場  所 あいち小児保健医療総合センター

全員で

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ガラガラドンの活動報告をする佐藤さん

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熱心に聞くガラガラドンのみなさん

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全国小児病棟遊びのボランティアネットワーク第2回目は愛知県大府市のあいち小児保健医療総合センターで開催されました。この交流会は83名が参加。センター職員、大学、専門学校教員、学生、ボランティア、CLS、保育士等がおられます。地域は愛知、広島、京都、沖縄、東京、神奈川、埼玉、北海道からもご来場いただきました。ガラガラドンからは10名のボランティアが参加しました。前日の東京は大雪、新幹線がストップしないか、ハラハラしながら出かけました。主なプログラムはこちらをご覧ください。http://asobivolnet.com/

第1回目の報告はこちら→http://asovo.at.webry.info/201301/article_2.html

立ち上げの経緯 

このネットワークは、4人の共同代表で立ち上げました。その一人は大竹由美子さんです。大竹さんは息子さんを小児がんで亡くされています。発病当時は4歳で、闘病生活は4年におよびました。「振り返れば息子は病院で育った。病院にドキドキするような楽しい、キラキラした時間が欲しかった、親も元気がでるような時間が必要」。大竹さんの願いは4人の共通の願いです。その願いを掲げて昨年立ち上げました。

午前は九州大学大学院人間環境学研究院教授、安立清史氏による「子どもの入院におけるボランティアコーディネーターの役割」についての基調講演がありました。 

午後からは全国の小児病棟で活動をしている病院のボランティア活動事例が報告されました。

事例発表

 ①愛知人形劇センター (あいち小児保健医療総合センター)

②ぷくぷくばるーん  (愛知県内7病院で活動)

 ③ティンカーベル   (愛知県内2病院で活動)

 ④バウエンプラッツひまわり愛知あいち小児保健医療総合センター)

⑤ぷれぱ        (沖縄県立南部医療センター)

 ⑥にこにこトマト    (京都大学附属病院)

 ⑦ガラガラドン     (東京国立国際医療研究センター

そのあとに、安立清史先生、山崎嘉久医師、棚瀬佳見保育士、土田輝美ボランティアコーディネーターと坂上和子の5人でパネルディスカッションとなりました。

以下は参加した方々の感想です。

{%ウサギwebry%}20代 学生 三重県 

 新聞を見て知りました。大学で保育士や幼稚園の教諭になるための勉強しています。児童養護施設に実習に行ったことがあり、少し分野が違いますが興味を持ちました。

ボランティアとしてできること、どんなことを活動目的にしてどのような活動を行っているのか知ることができ、参加してとても良かったと感じました。

日々の子どもの生活が楽しくなるように、病院にいてラッキーだと思えるように、自分もボランティアに関わりたいと思いました。このような機会に出会えたことをきっかけに子どものことをいろんな立場から色んな面から考えたいです。

{%桜webry%}10代 学生 愛知県  

 私は4年大学の保育科の1年生で、あいち小児保健センターでボランティアをさせていただいています。保育に関してもほぼ無知に近い状態だったので、とても難しい話に感じたのが正直なところです。しかし、その中に出てくる言葉や初めて知った他団体の活動などがあり、とても刺激的な時間になりました。また、自分がこれから学んでいくべきことがまだまだたくさんあるとわかりました。いろんな方面、立場の方のお話を聞くことができてよかったです。これからのボランティア活動への心意気また少しわかるような気がしました。

{%リボンwebry%}50代 主婦 神奈川県

他のボランティアグループの活動内容、問題点などとても参考になりました。ボランティアコーディネーターのいる病院で活動していますが、コーディネーターの存在があって安心して活動できていることを再確認しました。長く活動していけるよう努力していきたいと思います。

{%バラwebry%}50代 元教員 広島県 

 コーディネーターの必要性を感じました。活動中、ダブルブッキングや突然のキャンセル、誰が、いつ、誰に連絡するのか、システムとして確立されていないのはうちだけかもしれませんが。 また、子どもの病気の情報、必要なだけでも提供してほしいと思っても、看護師には頼みにくい。CLS、HPSかコーディネーターに期待したい。病院側のさらなる理解と協力を願います。

{%クローバーwebry%}30代 学生 愛知県 

 前回も参加させていただきました。当時は定期的に活動しておりましたが、昨年、保育士の勉強のため前職を辞め、秋に保育補助の仕事を始めてからはなかなか活動ができていませんでした。 もともと、自身の入院経験もあって、センターのボランティアをしており、大人でも子どもでも病気になっても楽しい気持ちを持つことは大切だと感じていました。今回の参加により、その大切さに改めて気づき、ずっと活動を続けたいと思いました。

{%音符webry%}50代 教員 東京 

日頃、ボランティア現場で行っていることを、安立先生やパネルディスカッションの内容で論理的に整理する機会を得ることができました。

 また、7つの団体の実践報告では各団体の志を聞き、とても参考になり勇気づけられました。準備、調整などたくさんの仕事をこなされた事務局の方、ありがとうございます。

{%野球webry%}20代 学生・保育士 神奈川県 

 ”ボランティアを「受け入れないリスク”という言葉が印象に残っています。これはボランティアだけにとどまらず、保育士にも言えることではなないかと感じます。これからも遊びのボランティアを続けつつ、医療関係者をはじめとして保育者など多職種との連携、ボランティア同士の交流、情報交換を大切にし、自分自身も成長していきたいと思います。

{%虹webry%}40代 主婦 神奈川県 ガラガラドン

昨年の第一回全国集会、今回ともに参加させていただきました。昨年に比べて参加人数も多く、何より開催場所が病院であったことが大きく違いました。あいち小児保健医療総合センターに入ると館内はまるでテーマパークのようで「うわーっ!」と思わず歓声をあげてしまったほどでした。「この病院には白衣が似合わない」とポロシャツ姿の山崎先生のお話を伺いながら、こんな先生が全国にたくさんいらしたらいいのにと思いました。

安立先生の講演では、システム的に管理されガイドラインに従って行われているというアメリカのボランティア活動と日本のボランティア活動と位置づけが全く違うことに驚きました。

我が家は4年前、元気いっぱいだった娘が突然大きな病気を宣告され、心の準備も無いまま入院生活が始まりました。1年生になったばかりの6月のことです。すぐICUに入り2回もの開頭手術、その後一般病棟に移ってからの強烈な抗がん剤治療。厳しい状況にいる娘のそばにいてやりたい一方で、家には小学4年生の姉がいました。この姉の面倒や家のこと、自分自身も倒れないために最低限の食事を摂らなくてはいけない…走って家に帰り、大急ぎで病院に戻り、それでも「遅いよ…」と悲しそうな顔をする娘。こんなに大変な状況の中、誰かに頼ることを思いつきもしませんでした。長期入院の子どもと家族を支援してくれるボランティアがいる病院があるということも当時は知りませんでした。

私にとっての病院ボランティア活動は子どもたちとご家族に寄り添うことはもちろんですがもう一つ大きな意味を持ちます。娘は1年余りの闘病生活を送ってのち天国へ旅立ちました。その後1年ほど経ったときに縁あってガラガラドンの活動に導かれたのですが、ここで自分と同じ経験をした複数のママボランティアとの出逢いがありました。「自分の経験を役立てたい」と話す先輩ママたちはみんな生き生きとして強くて明るくて優しくて、辛い経験をした人たちにはとても見えないほど輝いていることに衝撃を受けました。なんでこの人達は、子どもを亡くしても、こんなに笑顔でいられるのだろう、と。

活動を通して、さらに親しくなり、お互いの子どもの命日には訪問しあうようになりました。お互いの経験を話すなかで、会ったことのない子どもたちとまるで、今会話しているような感覚をおぼえ、娘もみんなの中で生き続けていると確信することが出来ました。活動を重ねるうち、身体がぶっ壊れそうな日々、悲嘆のどん底にあった自分がいつの間にか笑う回数が増えてきました。折れそうだった心があたたかく豊かになっていきました。

そして今は保育士を目指し、日中は障害児の放課後支援のパートと養護学校のボランティアしながら、勉強をしています。

交流会の中でにこにこトマトの神田美子さんが、闘病して亡くなった、はるちゃんというお嬢さんの話をされました。お母さんが「はるが頑張ってくれたからママも頑張るわな。やりきったし、まわりもがんばった。後悔することはない」、と。っそれを聞いて、ほんの少しうらやましく思いました。娘が入院していた病院にもこうしたボランティアがいてくれたらよかったのに!…だけど今こうして素晴らしい仲間とともに出会えたこと、娘からたくさんの大切なことを教えてもらって、そのことを幸せだと感じています。娘の存在をいつも感じながら、今まで自分が経験してきたことに後悔はないと胸を張って言えます。それはガラガラドンというボランティア仲間と出会えたこと、そして今を頑張る子どもたちの笑顔と家族のおかげと心から感謝しています。

ボランティア活動の中で自分の出来ることはほんの小さなことですが、これからも仲間と力を合わせて、続けていきたいと思っています。  阿部

 

ガラガラドンから10名が参加しました。坂上、萬谷、山本、佐藤、田生、宮崎、阿部、中町、溝部、石井

(交流会はタケダウルビーイングプログラム2013助成によるものです)