病気になってもいっぱい遊びたい

私達は、病院で子どもと遊ぶボランティアです。退院してからも出会いの場を大切にしています。

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MOSに挑戦する白血病の高校生を応援

2012年9月29日(土) 午後14時~15時半 病室訪問 木村侑司 坂上和子              Aちゃんにパソコンを教える木村ボランティア
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事務局の坂上さんから「MOSの試験を受けたい白血病の高校生がいる、教えてくれる人を募集中とホームページに掲載してもらいたい」ということでした。MOSとはパソコンの検定で、ワードやエクセル、パワーポイント等の科目があり、僕自身も過去に受けたことがありました。それでテキストを持参して病室を訪問しました。ちょうどお母さんが「今新宿で買ってきたの」と、新品のノートパソコンを持ってきたところでした。 箱から出す所から始め、電源を入れてみました。新品のパソコンは、まず設定をしなくては使えません。その初期設定は慣れていないと、わからないことも多いので、「バッテリーは挿して使った方がいいの」「パスワードは設定した方がいいの」「このマウス(ワイヤレスマウス)はどうやったら使えるの」といった質問に答えながら、15分ほどでパソコンが使える状態になりました。 坂上さんが、「Aちゃんが写っている写真をこのパソコンに取り込んでみよう」。坂上さんのデジカメに今月の病棟行事でクラウンと遊んだAちゃんの写真がありました。SDカードをパソコンに差し込み、フォルダの作成方法も説明し、パソコンで写真をみました。その後は、ワード・エクセル・パワーポイントの大まかな概要を説明したり、取り込んだ写真で簡単なスライドショーを作ってみたりしました。Aちゃんは中学校で少しパソコンの授業を受けた程度で、キーボードも両手の人差し指で押していたので、まずはホームポジションでのキーボードの打ち方を伝えました。ひらがな・カタカタ・英単語を打ってみたり、文字の色や大きさを変えてみたり。保存の仕方、次回からの立ち上げ方も伝えました。Aちゃんはパソコンがちょっと予期せぬ動きをしたりすると驚き、「パソコンってこんなものなんだ」という感じでした。今後は週一回、ひとまず土曜の午前中に1時間、パソコンを教えに来るというスケジュールも組みました。今日はワードを使ったので、その続きにひらがな、カタカナ等を打って、入力した日付も文章内に入れ、上書き保存をするという内容の簡単な宿題も出しました。 今回Aちゃんのボランティアを通して、こんなボランティアの形もあるんだなと思いました。仕事で、社内SEをやっているので、今回のようなパソコンの初期設定はしょっちゅうやっています。それがボランティアに活かされるというのが、驚きです。しかも今回は実現するまでのスピードも早かったです。前日にMOSを教えてくれる人を探しているという話を受け、ちょうど翌日がボランティアの日だったので、わずか1日でこのような流れになりました。土曜の活動や平日訪問の中で、入院する子どものニーズを吸い上げてくれるNPOがいると、こうも早く話が進むものだなと。それは普段からその子どもや親との関係が出来ている上での調整であり、Aちゃんとはこの日、初対面の僕でも難なく病室に入れました。現在はホームページ上で教えてくれる人も募集していますが、パソコンの訪問学級のようなことが出来ればと思いました。 会社員 木村侑司   自分専用のパソコンをママに買ってもらってやる気まんまんのAちゃん、5月に入院してこれまで病室から出たのは2回だけ。個室からほとんど出られません。そういう中で何か夢中になれるものはないか、考えていました。今回は自分から意欲を見せた大切なタイミング。治療しながらも目的に向かってMOSを目指すAちゃん、がんばれ!!坂上