病気になってもいっぱい遊びたい

私達は、病院で子どもと遊ぶボランティアです。退院してからも出会いの場を大切にしています。

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2013年度第3土曜の活動報告

2013年4月2日(土曜) 

ボランティア活動13:30~16:30 

子どもと遊ぶ時間 14:00~15:30

遊んだボランティア10人

遊んだ子ども 8人  

新年度初の第三土曜日。ボランティアメンバーも少し入れ替わりがあって、新顔が入ってきたりと、新鮮な気持ちでのスタートとなりました。看護士さんのところへ行き、今日遊べる子どものひとりひとりの状態を教えてもらいます。

今日はバルーンアートや手品の得意ないちろうさんが来てくれました。それで、廊下で遊べる子には出てきてもらい、それ以外の子どもはボランティアがベッドサイドに訪問するという形になりました。(今はプレイルームがないので廊下がみんなの遊び場になっています)

いちろうさんが大きなカバンを持ってやってくると「なにそれー?」「なにして遊ぶのー?」と、次々と子どもたちがやってきます。

いちろうさんの動きのひとつひとつに、ワッと大きな笑い声が廊下に響き渡ります。

にぎやかな様子を聞きつけて、赤ちゃんを抱いたママたちもお部屋から出てきて、それまで何もなかった廊下が、たちまち人の輪ができて、憩いの場に変身。

カラフルなバルーンが次々と形を変えていき、まるで大きな花がいくつも咲いたようです。

まだ一緒に遊ぶことのできない赤ちゃんも、目をまんまるにして、いちろうさんの動きにくぎづけ。

いちろうさんの真似をして、バルーンをねじって留め、好きな形を作ったり、バルーンの件で戦ったりしている間に、あっという間に時間が過ぎていきました。

廊下で遊ぶだけではありません。個室から一歩も出られない子どもには個室でもボランティアが遊び相手をしています。1歳半の白血病の坊やの部屋には二人のボランティアが入ってキーボードをたたいたり、おうたを歌ったりしていました。4人部屋では両足を骨折してベッドから動けない9歳男子がいました。そこではブロックスという陣地取りのゲームをしたり、ウノをしたり、やはりここでも二人のボランティアが入って遊びゲームが盛り上がっていました。一緒にいたお父さんも遊びに交わって「ボランティアさんの来る日を毎週親子で楽はしみにしています」と声をかけていただきました。

ガラガラドンでは土曜の活動はリーダー制にしています。リーダーは子どもを担当せず、遊びのボランティアの働きをみてまわります。これまでの私はリーダーに「この子と遊んでください」と言われたら、その子どもと遊ぶ立場でしたが、今年度からは、立場が変わりました。子どもたちとボランティアの遊びのかけはし、コーディネートをする役割になります。「子どもたちにどういう遊びを提供すれば満足してもらえるのか」、「どのボランティアにどの子どもをつなぐのか」、相性をみたり、男子なら男性ボランティアをつないだり、そういうことを自分で気づいて判断し、能動的に動かなければなりません。

なかなかこの仕事は難しく、自分一人では仕事が進まず、坂上さんや先輩ボランティアにも助けていただきながら試行錯誤ですが、やりがいも感じています。

「これからも、少しずつ経験を積んで、たくさんの子どもたちとボランティアの懸け橋になっていけたらいいな」と思いながら病院を後にしました。2013年度・第三週リーダー タノウ

廊下で子どもたちとバルーンで遊ぶいちろうくん

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バルーン風船で遊ぶ子どもたち

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田生 安希 Tanou Aki

mail tabikara@gmail.com