病気になってもいっぱい遊びたい

私達は、病院で子どもと遊ぶボランティアです。退院してからも出会いの場を大切にしています。

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がんの子どもを守る会福井支部にお招きをうけて

日時2013年5月25日土曜 13:00~17:00

会場 福井大学医学部付属病院 白翁会ホール 分科会は臨床教育センター

13:00~15:30 シンポジウムと講演

15:30~分科会

福井の「がんの子どもを守る会」にお招きいただき、「病気の子どもと家族の心に届く支援を目指して」というタイトルでガラガラドンの話をしました。参加人数100人くらい、今闘病中のご家族、退院されたご家族、お子さんを亡くされたご家族、若い看護学生さんたちも半分くらいおられました。子どもががんなど重い病気になったとき、経済的にも心身ともに親の負担がどれほどのものか、これまでにもいろいろと聞いております。そうした危機的な子どもの入院をここでもうかがいました。病院に具体的に手を差し伸べる社会支援ってどんなものがあるでしょうか?

ガラガラドンでは子どもの遊び相手をしながら、その間に付き添いの親へレスパイトケア(休息)を提供してよろこばれています。子どものベッドサイドで1人90分、ボランティアが遊び相手をします。その間お母さんに「どうぞコーヒーを一人で飲んできてください」、こんな活動をしていますとお話しました。

こういうきめ細かいことが出来るのがボランティアだと思うのです。この話をすると、会場からたくさんの質問がでました。

「どうやっていきなり学生が病室で遊んだりできるんですか?」→「慣れたベテランボランティアが慣れるまでは付きます」

「遊びといってもあまり遊んだこともない僕でもできるでしょうか?」→「子どもの年齢に応じたおもちゃをたくさん揃えています。小学生だったらトランプやウノやパズルやゲーム、これを一緒にやったりします。遊びのグッズをたくさん揃えています」

会場とこんなやりとりをしながら、ガラガラドンではこんな方法が喜ばれていることを伝えました。

お招きいただいた福井支部がんの子どもを守る会とYさんのこと

福井支部がんの子どもを守る会が発足したのは9年前。発足当時から関ったYさんは保育士で、現在HPSとして病院に勤務しておられます。Yさんは13年前、当時7歳の息子さんを小児がんで亡くされました。6歳から1年半の入院闘病中、「ぼくなんで治らないの」「病院に来たから悪くなった」「ひまだ~ひまだよ」って。Yさんは保育士なので人からみたら、入院中でも上手に遊んであげたのではないかって人から言われたりしました。「出来ませんでした。夜も付き添って、何度も目覚め、睡眠不足、とても子どもの遊び相手をする余裕はなかったです。おもちゃも山ほど買いました。どんなにおもちゃがあっても子どもはすぐに飽きてしまいます。免疫力が低下すると外にも行けません。面会に来る家族も週末など限られてますし」「子どもを亡くした後、悲しみもありますが、それ以上に子どもに十分してやれなかった悔いが大きかったんです。病気になっても健康な子どもと同じようにしてほしい、この体験が今の仕事に続いています。ガラガラドンの話をぜひ福井のみなさんに聞いてほしいとお願いしました」。そういうことでこの講演につながっています。病院にボランティアが入るのはまだまだ難しい課題がありますが守る会のみなさんの熱心さ、ここからまた病院の入院環境が変わるのではないかと思いました。みなさん、熱心に聞いていただき、ありがとうございました。坂上和子

プログラム:シンポジウムと講演

お話1 ホスピタルプレイスペシャリストの活動-山田智恵美

お話2 福井大学医学部ボランティアサークル FEAL の活動

お話3 がんの子どもを守る会本部報告

お話4 福井支部活動報告 (ピアサポート お話タイム チョキチョキキッズ)

講演 坂上和子「病気の子どもと家族の心に届く支援を目指して」

分科会 

1、アロマテラピー体験会

2、経験者と治療中家族の交流会

3、子どもを亡くした家族の交流会