病気になってもいっぱい遊びたい

私達は、病院で子どもと遊ぶボランティアです。退院してからも出会いの場を大切にしています。

過去のブログはこちら

第3週目ボランティア交流会

2013年9月21日(土)第三週目 

時間 16時半~18時半

出席 12名(見学2名) 欠席6名

田生 静野 岡部の 岡部り 宮崎 増田 坂上 小林 ノザワ 篠田 (見学者は大阪より4年生の二人) 

現在遊びのボランティア50人の登録。今日は第3週目グループが活動終了後にハウスグランマ(事務所)に集まり、お茶とお菓子を食べながら交流し、意見交換をしました。以下は第3週目連絡係、田生さんの報告です。坂上

お茶を飲みながら活動の振り返りをしました。第3週はいろいろな年齢、職業の人がいます。今日は2人の見学者、今日からボランティア初体験の男子学生、主婦や会社員、現役の幼稚園教諭などが12人みえました。

今年の春から参加した学生のMさんは、はじめの頃控えめで言葉少なでしたが、子どもたちとの遊び、ボランティアたちと交流の回数を重ねるごとに、自信をつけていき、顔つきまでも変わってきたように思います。またかつて学生時代にボランティアをしていたSさんは、卒業後、幼稚園に就職され、一端退会。2年後に「仕事にもなれたので、またガラガラドンに復帰しました」とカムバック。Sさんは、周りの人に「仕事しながらボランティアって大変そうねっていわれるんですけど、普段は大勢の園児たちをみているんで、ひとりひとりの子どもと遊べるガラガラドンは私にとって、癒しになっているんです。ここに戻ってきてよかった」と、充実した表情で語ってくれました。プロの幼稚園教諭の存在、とても頼もしく思われました。

この他、今日初参加のA君に活動のきっかけを伺いました。A君は中学生の時に、白血病と診断され、半年の闘病生活を送ったそうです。いつものように部活の試合に出ていたら具合が悪くなり、「具合が悪い」と言ったら試合に出られないと思って我慢して出たんですけど・・・」と語りだし、入院中はクリーンルームで半年過ごしたこと、自宅から2時間離れた田舎の病院だったので、親は週末だけ来てくれたこと、平日はクリーンルームで一人で過ごしていたこと、寂しいとかより、苦しさが大きかったこと、闘病している間は勉強をする機会もなく、退院してもすぐには復学できず、さまざまな葛藤があったことを語ってくれました。まだ中学生という年齢で突然、前触れなく病気に見舞われ、どんなにか驚いたことだろうと思いました。現在はその経験を活かして、自分が病気の子どもたちの役に立ちたいと考え、病棟保育士をめざして専門学校で勉強されているそうです。A君は将来、プレイルームのない小児病棟にプレイルームを作る、そんな仕事をしていきたいと夢を語ってくれました。鞄の中には読み聞かせ用の絵本や、工作の材料などが入っており、今すぐにでも子どもたちと遊べそうでした。

大阪からみえた二人の学生さんは、坂上さんがこの6月に大阪市総合医療センターにおいて講演されたとき、会場に来ていて、ぜひガラガラドンの活動をもっと知りたいと遠路はるばる東京まで来てくれました。お二人はガラガラドンで遊びの体験もされました。普段は大阪市内の小児病棟で月1回、学生グル―プによる遊びの活動をしているそうです。そこには保育士さんがいらして、その指示のもとで学生たちはプレイルームに出てこられる子どもを対象に遊びのイベントを行っているということでした。1対1で病室に赴き、子どもと向き合ってじっくり90分遊ぶガラガラドンをみて、「同じ小児病棟の遊びといってもいろんな対応があるんですね、とても新鮮でした」と言い、さらにガラガラドンが、子どもたちの遊び相手だけでなく、その間、親御さんに外出の時間を提供したり、退院後の小児がんの子どもたちのサポートも行っていることに大変驚かれていました。

このお二人が所属する学生グループは、学生自身が立ち上げたそうで、今は10人ほどのメンバーが登録、活動されているそうです。立ち上げの経緯や、医療スタッフとのコミュニケーション、子どもたちや保護者との関わり方など、いろいろと有意義な情報交換ができました。

ガラガラドンをこうして見ますと、特に若い人たちがボランティアとして関っていることが特徴かと思いました。そして世の中が徐々に、「病院にいる子どもたちにも遊びが必要だということ、闘病中でもいろいろな人と関って成長し、豊かな時間を過ごすことの大切さ」に目が向いてきているのを感じました。坂上さんからは、長期入院の子どもと家族へのサポートの必要性は、多くの小児看護の論文でも示されていること、医療センターのドクターや看護師さんたちも、この23年、ボランティアの働きを認め、温かく守ってきておられることを伺いました。私たちのような活動をしている人がほかの病院にもいて、社会に確実に広がっていることをこの場にいた皆で確信しあうことができました。記録 田生