病気になってもいっぱい遊びたい

私達は、病院で子どもと遊ぶボランティアです。退院してからも出会いの場を大切にしています。

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お母さん食堂を振り返って

f:id:asovo:20180325075321j:imageお母さん食堂第8回
2018.3.24

今年度最後の食堂、NPOとして新しい挑戦の日々を振り返ってみる。
お母さん食堂は入院に付き添う家族が、食事を通して交流する場として事務所を提供しようと考案したものだ。そもそもガラガラドンでは自然な形で「差し入れ 」はしていた。例えば小さいお子さんで親戚が近くにおらず遠方から長期に付き添うお母さんにサラダやサンドイッチの差し入れとか。それは子どもと毎週遊ぶ中で信頼関係があってのこと。わざわざ「お母さん食堂」とは呼ばないが。
今年度の「お母さん食堂」はそれと違う。事業としてやろうということで。
食堂開設の理由はいくつかあるが、きっかけは60キロの米を会員から贈られたこと。これを生かそうと。
準備は昨年秋から、私は食品衛生管理者の資格をとったりみんなで冷蔵庫の大掃除をしたり、
12月には近所の国立国際医療研究センター東京女子医大の二つの小児病棟にポスターを貼ってもらったり、ホームページにアップしたりで準備オッケー!
とりあえず三月までは月一回のお試しで。
ところが始まると最初に考えていたものとかなり違った形で動き出した。
まず出だしからつまずく。1月は問い合わせがなく、空振り。食堂なんかいらないのかも、知らない人の作るごはんは食べたくないだろうし。
2月、ガラガラドン事務所を会議に使っている女子医大のボランティアたちが、活動時、食堂の宣伝をしてくれたことで、3人のお母さんたちから連絡があった。
「子どものそばを離れられないので食堂に行けないので、出前でならお願いしたい」と。
とりあえず、3つのお弁当を作って病棟に届けた。
値段がお気持ち100円だったこともあり、とても喜ばれた。
事前にいくつかアンケートを用意していて、項目はアレルギーの有無、自宅の最寄り駅、付き添う時間、直近の入院日など。
すると、付き添いは毎日、24時間、家から病院まで2時間かそれ以上、一番近くても1時間とか。
直近の入院は「2016年7月」、「2016年9月」「2016年11月」
「といういことはみなさん1年以上の入院ですか‼️
お子さんの年は、1歳、1歳、小学生。 
「うちは生まれてすぐ」「うちは3か月のとき」「うちは闘病8年目」
脳腫瘍や難しい心臓の疾患を抱えていた。
私が「食堂すぐそこなので、来ませんか?」と誘うと、手を振って「シャワーの時間でも10分もかけないし、買い物も10分か15分で戻るので、とても外食はできません」てんかん、痰の吸引、目が覚めた時、親がいないと不安になるからなどなど。
「もし、食べておかしかったら連絡下さい」とlineを交換したらすぐに、お礼と感謝感激の声が届いた。

普段はコンビニでカップ麺、レンジが一台なんで、温めも面倒で最近はカロリーメイトですましてるとか、こんな事情を聞いて食堂は翌週から毎週にした。
おかげさまで口コミで広がって今では7-9人ほどに。
ボチボチ食堂に見えるお母さんたちも増えてきた。
そうなると、さらに増えるであろうこの事業で悩ましいのは大赤字なこと。でもお金はあとからついて来るだろう。
次回は「お母さん食堂」にいらしたお母さんたちのことを紹介したい。