病気になってもいっぱい遊びたい

私達は、病院で子どもと遊ぶボランティアです。退院してからも出会いの場を大切にしています。

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コーディネーターのジレンマ

2011年4月12日(火曜) 個人の平日訪問初のキャンセル

毎週土曜日に子どもと遊ぶボランティアをはじめて20年。この間、2回ボランティアを休みました。1回は5年前、台風で電車が動かなくなったとき。そしてこの度の大震災の翌日。

大震災の日から約一カ月がたちましたが東京は余震が毎日あります。日に3~4回は揺れを感じています。落ち着きません、今日は地下鉄で車内に閉じ込められました。暗いトンネルの中で停車。「ただいま、地震がありました。強い揺れです。お忙しい中、ご迷惑おかけします。安全を確認するまでお待ちください」電車に乗っていると地震は感じません。「強い揺れってどのくらいなんだろう」、不安な気持ちで動き出すまでを待ちました。

この日はこう君の訪問日。大学生二人がボランティアにいく日です。ボランティア活動の途中で、地震の被害にあったらどうするか?不安がよぎりました。もちろんボランティア保険には加入していますが―。けれども子どもも待っています。こう君はがんの治療で11月から一度も家に帰れない状態。それだけにボランティアの訪問をとても、とても楽しみにしてくれています。お母さんも首を長くしていることでしょう。

しばらく悩みましたが、安全を優先。「こんな日はやめておこう」。

二人のボランティアに連絡をいれ、病院に事情を話し、お母さんにもメールで事情を伝え、キャンセルにしました。個人の訪問20人程いますが、キャンセルをしたのはこれが初めてです。患者さんとボランティアをつなぐ仕事はときに、このようなジレンマも抱えます。 (坂上)