遊びの力
2010 1月9日(土)
今日は今年、土曜グループ活動のはじめです。
前日、アートボランティアのいくこさんから「明日A君と遊ばせて。絵具一式もっていきます」。
A君10歳は造形が大好きです。ところが当日、看護師さんが「今日かなり体調わるいんです。たぶん遊べないと思います。でも本人に聞いてみてください」。
コーディネーターが個室にいくと毛布をすっぽりかぶっています。いつもならボランティアが来るのが楽しみで着替え、ほおづえついて待ってくれているんですが…。
「A君、起きてる?」かすかに「うん」。
「今日具合悪いって?」「…」
「いくこさんが絵具もってきたの。しばらくしたらいくこさんがくるから。辛かったらやらないって言っていいからね。今はもう少し、寝てて」。「うん」。
30分後、いくこさんが顔を出すと、ウトウトしていました。ボール紙とボタンやビーズのカラフルな小物をみたらイメージが湧いてきた様子で「やりたい」と意思表示。
でも起き上がれません。「そのままでいいから」といくこさん。
もう一人のアシスタントボランティアがA君が腕を伸ばせる位置に画用紙を立てました。
シーツが汚れないようにビニールも敷きました。
どこに、何色のビーズを置くか、A君が指示し、その位置にボランティアがボンドで付けていきます。そのあと、色付け。何色を使いたいか、いくこさんが聞いて、色を筆につけ、A君に渡します。
40分後、クリーンルームに明るい色調のポップアートが飾られました。
A君は抗がん剤が投与され、吐き気もあってきつい治療中真っ最中。起き上がれないほどつらい治療中。視力もだんだん衰えています。でも気力をふるいたたせ素晴らしい絵が完成。
病室から拍手がわきました。{%拍手webry%}{%拍手webry%}コーディネーター坂