病気になってもいっぱい遊びたい

私達は、病院で子どもと遊ぶボランティアです。退院してからも出会いの場を大切にしています。

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HPSジャパン養成教育事業の講義に出かけてきました。

2月26日。静岡県立大学短期大学部で行われているHPSジャパン養成事業の講義に出かけてきました。

HPSとはホスピタル・プレイ・スペシャリストの略です。イギリスなどヨーロッパの子ども病院にはこのような職種の方がいます。病院で入院している子どもを遊びを通して心のケアをし、成長発達を助ける職種といえましょう。日本にもそのような職種の人を養成しようと取り組みがここ静岡ではじまっています。12人の受講者は保育士と看護師が半々の割合でした。

この養成講座には二人で行きました。ご一緒したのはわが子を小児がんで見送られたお母さんです。

長い入院生活で患者や家族がどのような思いで日々を過ごしているか、当事者の声は受講生たちの心に深くしみました。小児医療の現場では看護師は子どものそばにじっくり座って遊ぶゆとりはありません。病棟保育士のいる病院も増えてきましたが、まだまだ数がたりず、「もっと子どもたちと遊んであげたいけれど、たった一人ではなかなか一人一人のこどもに向き合えない」そんなつぶやきを聞きます。ガラガラドンは地域の人たちや大学生、現役の社会人、退職者などいろんなスキルをもった人たちがいます。遊びのボランティアがいると患者家族も助かるし、医療者や保育士にもゆとりが生まれます。実際家族がどんなに助かったか、患者家族の話を聞くと「うちの病院には受付の案内ボランティアはいるがベッドサイドまではボランティアはいません」「地域の方々や大学生に協力していただいていいんですね」そのような声が聞かれました。

受講者たち一人一人が子どもたちの幸せのために真剣に考え、病院を子どもらしい環境にしたいという熱い気持ちが感じられ、このような教育の場はほんとうに大切なことだと思いました。(坂)