病気になってもいっぱい遊びたい

私達は、病院で子どもと遊ぶボランティアです。退院してからも出会いの場を大切にしています。

過去のブログはこちら

20周年記念フォーラム 親の声1

《がんの子どもには退院した後の支援も必要》

司会 「Yさん、壇上に上がってマイクを持っていただけますか?」

  Y 「えっ?かんべんしてください」(会場笑い)

司会 「それではその席で自己紹介からお願いします。」

  Y 「Yと申します。さきほど映像に出ていた病院で入院していました。息子は今、小学校の4年生なんですが、幼稚園の卒園式の日に熱が出て、検査入院で行ったときに、急性リンパ性白血病と言われて、入院となりました。今は退院していますが、まだ通院とか、検査も続いております。息子が3歳のときから自分は父子家庭でして、仕事のときは両親に預けて、自分が泊まり込みという状態が続いて結構大変な思いをしました。坂上さんに会ってボランティアのみなさんに毎週来てもらって遊んで頂いて、その間に家に帰ってシャワーをあびたり、子どもだけでなくて、自分の息抜きの時間も出来てすごく助かりました。

司会 「質問形式で話しをされたいということでしたので、ご質問します。以前ヘレンダグラスハウスのビデオをみんなで見て学習会をしました。そのときの感想をお願いします。」

Y「イギリスには寄付で病気の子どもたちが安心して遊べる場所、闘病中心の生活ではなくて生活中心の治療をする、そういう場所があるんですね。日本にはそういう場所はぜんぜんなくて。今は息子はとても元気になっていますけど、何年か前までは外泊とか許可が出て家に帰っても感染症が怖くて外に出れなかったり、食事制限があって、子どももの好きなものが食べれないってこととか、そういう状態が続きました。で、そのイギリスのヘレンダグラスハウスのビデオ、そこは親も一緒に泊まれてホテルのような場所、そこに病気の子どもたちが集まって、泊まりも出来て、勉強が出来たり、一緒に食事が出来たり、辛い思いだけでなくて、楽しい場所だったんで、そういう場所が日本にもあったらいいなあと思っているんです」

司会 「Yさんはそういうことをですね、通信などに書いて親の思いを発信してくださるので私たちも親御さんたちは、こういうことが欲しいんだとか、だったらこういうことが出来るんじゃないかと気づかされることがあります。後に、それは実現しました。昨年と今年は「がんばれこども村」というところからリゾートホテル一泊旅行のご招待を受けました。たった一泊のヘレンダグラスハウスといいますか、闘病したみなさんとボランティアで出かけてきました。そのときの感想もお話いただけますか?」

Y「去年と今年も招待して頂いたんですが、伊豆高原に一碧湖という湖があってその近くにアンダ別邸一碧湖というリゾートホテルがあります。そこにNPOの仲介で一泊会招待していただいたんですが、同じ時期に入院していた子どもたちが集まって、同窓会にたいな感じで楽しく過ごせました。衛生的で病気の子どもも安心して過ごすことができて、病気の子どもだけじゃなくて、その家族ときょうだいまでも招待してくださって、ありがたいと思っています。自分たち親にとってもそういう集まりの場があることは情報交換ができたり、仲間も出来て心強いし、こういうことに協力をしてくれる企業をつないでくれるNPOが増えたら、他でも闘病している子どもや家族は助かると思います。」