病気になってもいっぱい遊びたい

私達は、病院で子どもと遊ぶボランティアです。退院してからも出会いの場を大切にしています。

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国際医療福祉大学大学院の今週の学び

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7/11は未来企画(株)の社長福井大輔さんという方がゲスト講師で、とても心に残った。
福井さんは仙台市で「アンダンチ」という複合施設を作った社長さん。「アンダンチ」(あんたのうち)は1000坪の敷地に「介護事業所」「障害者福祉事業所」「幼児教育事業所」などが集まった施設で、一番の特徴は地域に多世代交流があるということ。
高齢者だけでなく、保育園児がいたり、近所の人たちが料理教室や趣味サークルで行き来し、老若男女の姿がみられる。
こういう施設がどこの町にもあったらいいなあとしみじみ思う。
というのも、現在、私は児童養護施設でお世話になった親代わりのシスターが老人ホームに入所されているので、たびたび老人ホームというところを訪問している。今の老人ホームはかなり居心地がいいと思う。廊下はひろい、窓も大きく、明るく、トイレも使いやすく、バリアフリー。食事は個人の健康状態にあわせ、とろみをつけたり、きめ細かな対応で、スタッフの言葉がけも丁寧。
体操したりリハビリしたり、壁に利用者の作品や絵画もある。でも何かが足りないー。
ご本人は足腰よわり、歩行器をたよっているのでバリアフリーの環境はとてもありがたい。同じ話を繰り返し認知症の症状は進んでいるが、昔のことはよく覚えていてアルバムをみながらすべての人の名前がいえるほど。その本人が毎回私に言うのが、「ここには子どもたちがいないの」「猫ちゃんやわんちゃんがいないの」、「 年寄りばっかりなの」と。
私が帰る時は手を強く握って、帰りを惜しむ。
高齢者に必要なのは環境の整備とともに、地域の人とのつながりだってこと。実際、老人ホームに来てみるとそれがよく分かる。
どこでも「アンダンチ」のような多世代の交流があれば高齢者の残り少ない時間の質は確実に変わるだろう。
こうした施設を頭で考えるだけではなく、実際に作ってしまった福井社長の情熱はすごい!日本の若者も捨てたもんじゃないなあ!毎回こんな感動を直に本人から聞ける機会を提供してもらえるコーディネーター大熊由紀子教授にも感謝。