病気になってもいっぱい遊びたい

私達は、病院で子どもと遊ぶボランティアです。退院してからも出会いの場を大切にしています。

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日本臨床医療福祉学会に参加して

f:id:asovo:20180908141935j:image2018.9.07 「日本臨床医療福祉学会」@オリンピック記念青少年総合センターに出席しました。
「病気の子ども支援ネット 遊びのボランティア(通称ガラガラドン)」の坂上和子代表がお母さん食堂についての発表をされたので、聴きに行きました。

坂上さんの発表された内容はこちら↓

お母さん食堂を利用されたお母さん方の声がのった通信を資料として配り、それを見ながらの発表でした。

「この4月から毎週土曜日に始めたお母さん食堂は、24時間病院で付き添っているご家族に心を込めた食事を提供しています。時には平日にもお届けすることもあります。

お母さん方にほんのわずかな息抜きの時間として、温かい食事とおしゃべりの時間を提供する目的で始めましたが、実際にはお子さんのそばを離れることが出来ず、病院からわずか5分のところにある事務所までですら来ることが出来ないお母さんがほとんどです。そうした方には、せめて手作りの食事をと思い、お弁当にして届けています。

地域の子どもは社会が子どもを支えますが、入院すると社会の子育て支援が届かないのです。
新宿区の子ども食堂は区から助成金が出ますが、NPOだと対象が新宿区以外のお子さんも居るため自治体から助成金は出ません。
企業や会員の寄付も厳しい中で少しでもお母さんたちの状況の救いになるようにと、赤字覚悟で取り組んでいる事業です。
この事例を皆で共有して、こうした取り組みが全国に広がるといいと望みます。」

 

司会のドクターから、「両親へのサービスというのは最先端の取り組みだと思う」とコメントがあり、「どのように周知していったのか」という質問がありました。

「病院のソーシャルワーカーの方に頼んで、お母さん食堂のポスターを貼ってもらいましたが、期間が決まっているのか?しばらくするとはがされてしまいます。『お母さん食堂』のことを広めてくれたのは、その病院にも遊びのボランティアの方たちが居て、その方たちが病棟のお母さんたちにクチコミで広めてくれました。

社会の側に病院を応援する支援があっても、つなげてくれる人が居ないと広まらないことが、難しい点だと思います。」

坂上代表の発表は1番最後で、時間が押していたなか、予定の時間の半分しか発表の時間がなくなり、それはすごく残念でした。

けれども、ドクターがたくさん参加されている学会で、我がNPOの取り組みを知ってもらえたことは、貴重な機会だったと思います。

私は遊び部門にのみ関わっていて、食堂部門は坂上代表を中心に、また別のメンバーの方が支えて下さっています。

24時間お子さんのベッドのそばで過ごし、社会から切り離された生活を送られている付き添いのご家族に、少しでも社会との関わりを感じられる温かい時間が訪れるように、なんらかの制度が出来ないものかとモヤモヤしますが、手作りの温かい食事はその第一歩として、大きな心の支えとなっていることは間違いないようです。

報告  ガラガラドン週リーダー 佐藤みどり